Satoshi Nakamoto氏が、ビットコインに関する論文を発表したのが2008年。2016年には、その総量は1,600万BTCを超えました。一方、イーサリアムは2015年にリリースされた、比較的若い仮想通貨です。
イーサリアムは、ビットコインと同じようにブロックチェーン技術を基にして作られたものですが、本来、「イーサリアム=仮想通貨」ではなく、ブロックチェーン技術を利用したプラットフォームです。
イーサリアムの通貨は「イーサー(イーサ)」と呼ばれているのですが、現状、多くのサイトでは、「イーサリアム」を仮想通貨として表記していることが多いため注意が必要です。
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ビットコインとイーサリアムの共通点
ビットコインと「イーサー」自体に、仮想通貨としての大きな違いはありません。
仮想通貨の取引所で手に入れることができ、ウォレットで保管し、決済システムの導入された実店舗などで使用することが可能。
いずれもブロックチェーンと仮想通貨(暗号通貨)を基にして作られており、「マイニング」によって、その流通量が増えていきます。
それもそのはず、もともとイーサリアムの開発者は、ビットコインをより使いやすいものにしようとシステム開発を進めていたのです。これがビットコイン開発者たちに受け入れられなかったため、独自のプラットフォームとして誕生することになったのがイーサリアムです。
では、イーサリアムにはできて、ビットコインにはできないこととは何でしょうか?
ビットコインとイーサリアムの違う点
ビットコインはそれ自体が仮想通貨のことを指します。一方でイーサリアムは前述した通り、ブロックチェーン技術を基にしたプラットフォームの呼称であり、その一部として「イーサー」という仮想通貨を持ちます。
イーサリアムの特徴は、ビットコインのように通貨同士の取引ができるだけでなく、あらゆる取引に活用することができるという点です。
「スマートコントラクト」という言葉をご存知でしょうか? 現状では明確に定義されていない言葉ですが、「自動で実行される契約」という意味合いを持っています。
例えば、車の売買契約を例にとって考えてみましょう。契約が成立すると、消費者は「事業者にお金を払って、車を受け取る」という債権・債務を負います。一方、事業者は「消費者からお金を受け取り、車を引き渡す」という債権・債務を負います。
現状では、消費者は現金や口座振込によってお金を支払うのが普通です。ただ、これには多くのリスクが含まれています。「お金を支払ったけど、車を受け取れなかったら?」、「車を引き渡したけれど、金額の一部を受け取れなかったら?」、いずれの場合でも面倒なことになるのは間違いありません。
スマートコントラクトは、こうした契約に関する行動を自動プログラム化します。例えば、車の売買が成立するのと同じタイミングで決済されるようなプログラムを設定することで、料金未払いのリスクは大きく減ります。
売買契約に限らず、様々なシェアリングや賃貸など、様々な契約に応用することができます。
このスマートコントラクトが組み込まれているのが、イーサリアム。つまり、通貨の取引以上に、様々な契約に利用することができるという点が、ビットコインと比較した場合のイーサリアムの特徴だと言えます。
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それぞれの現状と将来性
ビットコインは2008年に論文発表、翌年に運用が開始されたサービス。仮想通貨のパイオニアとして、抜群の流通量・取引量を誇っています。
現状、ビットコインのことをあまり知らない方からは「単なる投資対象」と見られていることが多いのですが、既にオンライン店舗や実店舗でも決済サービスを導入しているところもあり、実際にビットコインで買い物することができます。
一方のイーサリアムは2015年に誕生した、比較的若いプラットフォームです。鳴り物入りでデビューし、「イーサー」は先行していた仮想通貨たちを追い抜き、ビットコインに次ぐ流通量となっています。
ただ、イーサリアムで注目したい部分は、仮想通貨の面だけでなく、スマートコントラクトの部分。今後、ブロックチェーン技術がより社会に浸透していけば、多くの業界で活用されていくことが予想されます。
まとめ
ビットコインの弟分でありながら、優秀な技術「スマートコントラクト」を持つイーサリアム。
より多くの企業が採用していくことになれば、「イーサー」の流通量・取引量も増加して、当然、通貨レートも上昇していくことになります。
十分な将来性を持つイーサリアム。今のうちにチェックしておくことをおすすめします。
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